「わたしがバッハに使った時間」

ピアノ。
毎週レッスンに行っていた時期だけでも、20年以上続けたもの。
yayaがまともに取り組んだもののひとつ。
そして、今でも実家に帰れば何時間でもピアノを弾いていられるほど、
好きなことのひとつだ。

バッハが嫌いだった。
どんなに好きな曲を弾けるようになっても、必ず2曲は課題にあったバッハ。
なんでこんな作品が良いのだろうと本気で思っていたし、
派手なラフマニノフやプロコフィエフ、チャイコフスキーのコンチェルト好きには、
つまらなくて、感情の入らない曲ばかりだった。

好きになった曲といえば、
平均律クラヴィール曲集 第1巻 第1番くらいだ。
しかし、私はバッハの曲をかなり弾いた気がする。
「アンナマグダレーナのために」からはじまって、
フーガ、プレリュード、平均律、トッカータ、インベンション、シンフォニア、カノンなど、
何冊の楽譜をこなしただろう。
私は、どれほどのバッハ楽曲を弾いてきただろう。

ふと気になったので、計算してみた。
確実に思い出せた曲だけでも、113曲。
単純に、レッスンに通っていた時期だけでも、
時間にして、252000分。
4200時間。
24時間引き続けて、175日をバッハに費やしてきたことになる。
8時間労働の仕事であれば、525日。
こんなにも時間を使ってきたんだ・・・。
考えたこともなかったけれど、
ピアノにかけた時間は恐ろしいほどの量になる。

知らないうちに時間をかけていることが、
人は案外あるものだなと思った。
そして、それはいつか自分の武器になることが
ある場合も、あるのかもしれないな。
一つのことに、ちゃんと時間をかけていくこと。
今の自分に大事なものかもしれない。

それから、今日チェンバロ演奏でバッハを聞いた。
なるほどと思った。
バッハはピアノではなくチェンバロで聞くから心地良い。
今まで、バッハに色彩を感じなかったのは、
子供だったことももちろんあるけれど、
ピアノだったからかもしれない。

次に実家へ帰ったら、バッハの楽譜を出してみよう。
そしてもう一度ちゃんと弾いてみようという気になった。

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