生まれ変わった木の葉のように・・・とか

映画『美しい人』
これは、なんかすごい作品だったなぁ。
私の想像通りの構成だったから、すんなり馴染めたけれど、
どの話も、「美しい人」女性だけど、それは第3者の見えで、
当時者の気持ちに入りこんでみたら、泣けてしょうがなかった。
特に、第2話の「ダイアナ」のストーリーは、なんか圧倒されたな。
こんなことって・・・ありそう。でも、あって欲しくない。
でもちょっとあって欲しい。。。みたいな気持ちの葛藤。
たまらない気持ちになった。
人間的な映画だったな~

清水邦夫 「署名人」 「生まれ変わった木の葉のように」 「楽屋」
3本続けて読んだ。
「生まれ変わった木の葉のように」を気に入っちゃった。
あるカップルの旅人の車がある日、突然アパートの一室に突っ込んで、
そこに住む大学教授の夫と妻、妹との出会いをする。
非現実的だけど、あったらなんか面白そうなストーリーで、
それでいて、寂しい結末に結びついていて・・・
台詞のところどころに、ハムレットの名言や、
マクベスのマクベス婦人の一言、オセローの会話、
三人姉妹のオリガの台詞が出てくるの。
シェイクスピアもチェーホフも私はすごく好きな作品。
どれも正気の沙汰じゃないけれど、人ってそうだよねって思えたり、
言葉の美しさに、本当に感激した。
「言葉」って大切に使いたいなって心から思った。

人って、いつ死んでしまうか分からないよね。
昨日の芝居は、不意に今日真実になって、
今日の真実は、明日うそになっていく。
だから、分からないことばかり。
けれど、分からないから生きていける。
分かってしまっていたら、
私はとっくに死を選んでいたかも知れないって、よく思うもの。


その人のことは、実はよく分からなかったのに、
本棚を見て、そこに村上春樹の本がたくさん並んでいた瞬間。
その人のことをよく分かることができて、すごくスキになったりする。
カラッポだった胃に、満たされた色彩豊かな幸福が流れ込む感覚。
朝陽が眩しくて、自分の目の前に黄色い水仙の花が咲き乱れて、
沈丁花の香りが心地よくてたまらない。
今まで目の前にあった雨雲が晴れていって、
嫌いだった春を好きになれる風が吹く。
ふんわりと晴れ渡る瞬間。淡いけれど水色の空が広く延びて、
暗い冬で凍った滝が、ふいに音を立てて流れ出して、
白く濁った氷が透明に薄く延びて七色に光る時間がくる。
もうすぐ桜の花が咲く。
思い出と、今が調和して、心地よい春が訪れる。
明日には、また雨雲がやってきて、幸福は見えなくなるかもしれないけれど、
今は今。幸福な時間に感謝して、いっぱいに幸せを受け入れるの。
春は嫌いだけど、今は好き。
桜が咲いたら、今年は撮った写真を大きく引き伸ばそう。
そして、額に入れてそれを大切な人にプレンゼントしよう。
狂気のオフィーリアは、春の風を感じて、心地よさに浸っていたせいで
死を選ばなかった。
そんなストーリーがあってもいいなじゃないかしら?
BGMにはカルメンをかけて、思い切り踊るんだ。
「ワタシは生きています」ってね。

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»positive55 さんのコメント

すげえ・・・
怒濤のような文章に惹き込まれました。匂いまでしてきて。
村上春樹か・・・ また読もうかな。羊か世界の終わりでも。
春の気持ち悪いところがいいと思う。
なんか居心地の悪い感じとか、悪趣味になま暖かい感じとか。

»yaya さんのコメント

» positive55 さん
春は本当はダメなんです。攻撃的なものが消えてしまって・・・
でも、昨日は春っていいかもって思えたんですよね。
ワタシは太宰治から春樹に読む本を変えました。
春へ衣替えですね。

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